南印カレーの名店が伝説になる日 - 最後の晩餐メニュー探訪

今日も関西のカレーラバーズが大阪・中央区にある
雑居ビルの地下にあふれています！

あと３日（2019年6月30日現在）で東京へと舞台を移すため閉店する
南インドカレーの名店『ゼロワンカレー』さん。
もうすぐここ大阪での千秋楽を迎えようとしているというコトで､
食べ之助もだまっちゃいられませんよ､
開店時間ぴったりの11時30分に到着。

おーっ・・・
そこで突き付けられたのが､
すでに３０人以上待ちという現実でした。

じんわり汗ばむ休日の午前中､皆さん黙々と「その時」を待っておられます。

やっと店舗が見えてきました！この段階で並び始めてすでに1時間40分。
いいんです､ゼロワンさんのカレーを食べるためなら
食べ之助､汗だくで待ってますからー！！

ここまで到着すると､スタッフの方が先に注文を聞きに来られます。
メニューの説明を聞いてると､
最後尾までの人数を確認しに､奥様が店内から出てこられました。
忙しそうだったので軽く会釈､
すると「あっ！こんにちわー☆」っと食べ之助に気づいてくださったので､
そのかわいらしい後ろ姿に90度でお辞儀。

こちらが本日のメニュー､悩ましいところです。
いつもはカレーの後にデザートとドリンクをじっくり楽しむ
｢レディースセット／1,500円」を注文するのですが、
本日は､この暑い中並んでいらっしゃる後ろの方々のためにも
一刻も早く店を出なくては！っと思い､デザートはテイクアウトに。
悩んだ末にBの鴨のコフタマサラとCのめばちのモイリーの
「あいがけ/／1,300円」をレモンライス（プラス100円）でチョイス。

悲しいことに､この段階で食べ之助の好きなインド米・バスマティライス､
おすすめトッピング・南インドの屋台風オムレツ、
パティシエでもある奥様手作りのタルト、食後のチャイが売り切れ。
並びだして2時間経過､いよいよ入店！今日はカウンターの真ん中に着席しました。

こちらが店主のまるちゃんさん。
初めてお会いした時にはちょっと緊張してしまうオーラがあったのですが、
想像以上に低姿勢でソフトな接客。

2014年にこちらをオープンさせるまでは
確か天六の「呂（ルー）」さんや､西天満のバルなどで
“間借りカレー”店としてジワジワとファンを増やしてきたお方。
年に一度､研修で南インドへ渡るたびに進化し続ける味に「マンネリ」の文字は無し。

ひっきりなしに注文が入り､売り切れるまでは当然休む暇もなし。
あまりにもたくさんの方々が閉店を惜しんで訪れるため､
先週の月曜日は食材がなくなり急きょお休みになるほど。
店主から直接差し出されたプレートに､
こちらもテンションが⤴今日の写真は全体的にぼけぼけ。

こちらがカレー2種のあいがけなりー。
ライスの奥に並んだ南インド風お惣菜は､
ナッツ系やフルーツ系など､カレーとはまったく違う味のバリエーション。
左奥の謎の液体・サンバル､これは南インドのお味噌汁・・・？
というか何というか。
そのまま飲んでも良し､最後にライスにかけて酸味を楽しんでも良し。
南インドの定食・ミールズには欠かせないアクセントです。

カレーの1品目は､鴨のコフタマサラ。
しっかり肉の食感と旨味を閉じ込めた肉団子が美味。
そして食べ之助がこのお店に通うきっかけとなったフィッシュカレー。
今日のお魚はめばち☆いいですねー。
ホロホロと崩れゆく魚の身に､
寄り添うようにカレーのスパイスが絡みます。

ゼロワンさんのフィッシュカレー
時々「アレッピーフィッシュカレー」との表記があるのですが
ここが食べ之助のツボ中のツボ。

もう25年以上も前？初めて訪れた南インドのケララ州の田舎町・アレッピーで
ちょっとだけいい食堂に入りました。
（クーラーがきいていて珍しくファンタが冷えてた☆）
そこで食べた魚の出汁がきいたフィッシュカレーが美味しくて美味しくて
何十年も忘れられなかったのですが､その味に一番近い！っと感じたのが
こちらのゼロワンカレーさんなんです。
悔しいくらいにちょうどいい､食堂と屋台の間の普段ごはん・・・
うーっ､ずるい。

ちなみに下の写真は
今回食べなかったレディースセットで
ライスにのっているのが南インドの屋台風オムレツ。
手前のカレーは定番のチキンカレーで､低温でじっくり調理するため
ものすごくやわらかいです。

いま日本では､いろんなインド料理の店があります。
ネパール人が営む特大ナンがおかわり自由な北インドのカレー店や
マハラジャが食べていた味を再現したインド高級宮廷料理のお店。

でも､南インドの素朴なお米文化が味わいたいなら
“現地のうまい食堂の味”ゼロワンカレーさんへぜひ。

先週発売されたばかりの「究極のカレー2020 関西版」(ぴあMOOK関西) ､
その中で第6回究極のカレーAWARD2019 関西アジアン部門で
グランプリに選ばれたその実力。
東京の田町に出来る新店舗で存分に発揮してほしいですー。

間借りから始まった南インドカレーの名店が､
伝説のお店となってしまう日まであと3日。
やっぱり行かないでほしい・・・（泣）

～おまけ～
テイクアウトした奥様手作りのスイーツ
「白桃とジャガリーのババロア」こちらもほんと美味しかった・・・